「フルメタル・ジャケット」の鬼軍曹は違う役者だった

ベトナム戦争を描いた決定版

1987年公開の戦争映画『フルメタル・ジャケット』です。

監督は鬼才スタンリー・キューブリック。
グスタフ・ハスフォードの小説「ショート・タイマーズ」を元にベトナム戦争を実写化した映画になります。

数あるベトナム戦争の中でも、一味違う描き方しているキューブリックらしい映画だと思います。

「フルメタル・ジャケット」の鬼軍曹は違う役者だった

フルメタル・ジャケットで印象に残っているキャラクターと言えば、やはり前半部分の鬼軍曹ハートマンではないでしょうか。

ハートマン役を演じたリー・アーメイ。
元々は映画のリアリティを求めるための軍隊演技指導という役割でした。
つまり裏方だったわけです。

しかし指導中の彼の罵声や罵りが物凄い迫力だっため、急遽ハートマン軍曹役として俳優になってしまった…という裏話があります。

元アメリカ海兵隊の指導者ということもあり、その迫力も頷けますが、まさかリー・アーメイ本人がハートマン軍曹を演じることになるとは夢にも思っていなかったはずです。

この後、リー・アーメイは数々の戦争映画に出演。
戦争映画には欠かせない役者となったわけです。

数あるベトナム映画

ベトナム戦争を描いた映画はたくさん存在します。

代表的なもので言えば「地獄の黙示録」。
そして名作「プラトーン」が公開され、その翌年に公開されたのがフルメタル・ジャケットです。

同年は「グッドモーニング・ベトナム」や「ハンバーガー・ヒル」など。
ベトナム戦争映画が続いて公開された年でもありました。

しかしフルメタル・ジャケットはベトナム戦争としては珍しく、ジャングルが登場しません。
あくまで市街戦を舞台に描き、ベトナム戦争というよりは戦争映画という大きな括りで表現されています。

戦争映画の中でもとてもキューブリックらしい切り口で描いた傑作だと思います。